従順は美徳ではない
オランダでは従順は美徳ではありません。
人々は、それが正しいと納得しないかぎり、一つの立場に賛成することはありません。
多数決などのやり方で、意見を別にする少数派をそのまま残してしまう方法は、横暴とみなされます。
それは、意見を発表し、異なる意見をもつことができる、という個人の権利をふみにじるものです。
と同時に、反対派に対しては、相当のプレッシャーがかけられます。
そして結局は、多数派の意見に同調せざるを得なくなるわけです。
ですからその間のプロセスはゆっくりと重苦しく、外からきた人は、いらいらするかもしれません。
しかしいったん決定がくだされれば、それまでよく考え抜かれていますし、全員が自分の役割を心得ているため、その決定はすみやかに、そして効率よく実行されるのです。
業務説明書は、その職の任務や目標についてというよりもむしろ、いかに個人が同僚と相互に関係するか、ということを述べたものです。
個人の仕事の出来よりも、協力と信頼が高く評価されますし、どのような形であれ、人に先んじることはいやな目でみられます。
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