仕事を家にもって帰ったり、休暇先に仕事の電話がかかってくることはきわめてまれです。家やレストランでのもてなしに配偶者がまきこまれることもまずなく、同僚の配偶者と顔を合せる機会もめったにありません。カフェでアペリティフをとる以外に、食事をと…

昼食時間をゆっくりとるのは、その間に自宅に戻ることの可能な南イタリアでのみ、よくみちれる習慣です。より都会型の北部では、九時から六時というルーティンが定着しており、その場合、昼食は正午に軽くとります。大企業では社内食堂を備えたり、福利厚生…

イタリア人はウィットとユーモア、そして元気のよさを大切にします。人生と仕事をエンジョイすることが大切であり、仕事を重荷としたり、真面目に考えすぎたりしてはいけません。ただしイタリア人は、もっとも政治的なものは別として、それほどジョークをい…

イタリア人の時間に対する態度は、几帳面な北方の人々がよく誤解する点です。わざと遅刻するのは、だらしのなさとみられます。また、当然のように人を待たせるのも、礼儀知らずとみられます。遅刻の許容限度は２０分で、それ以上遅れる場合には、ちゃんとし…

ドットーレに代表されるような資格を表す肩書もしばしば使用されます。ドットーレは学位をもつ人全員に使用されるもので、もし間違って使用しても気を悪くされることはありません。このように肩書を用いるとはいっても、だからといって、堅苦しい雰囲気や差…

イタリアでのエチケットは、比較的ゆるやかな形式に従っており、その場合、形よりも思いやりのほうが大切です。互いの関係がどのようなものであれ、また社会的な地位や階級がどうであれ、礼儀は重要ですし、マナーのよさは称賛されます。特に目上の人に対し…

１９８７年の『ユーロバロメーター』の調査によれば、イタリアでは女性を家に縛りつけようとする社会的なプレッシャーが、他の多くのEC諸国にくらべて低い状態です。ですが、産休や育児のための恵まれた条件にもかかわらず、公式の労働市場で働く６５歳以下…

技術上の必要から、また社会的なプレッシャーや経済的なプレッシャーなどのさまざまな理由のため、伝統的なリーダーシップのスタイルは、もはや適切ではない、という強い認識が生まれてきています。ある社会党系の協同組合の代表者は、経営については熱烈な…