伝統的なビジネスエリートの就職先は、由緒ある家族が所有する民間企業グループでした。そのグループに加わったのが、自分の会社をつくるために会社をやめた、企業家精神にあふれる経営管理者たちです。プロの経営管理者が増えつつあり、その多くは留学経験…

成功を、自分やその他の個人ではなく、チームに帰することが重要なのです。逆にいえば、もし何かうまくいかなくても、責められたり非難されたりすることはほとんどないわけです。それから、他の誰かに恥をかかせることも、極力避けるべきです。しかし、この…

オランダでは従順は美徳ではありません。人々は、それが正しいと納得しないかぎり、一つの立場に賛成することはありません。多数決などのやり方で、意見を別にする少数派をそのまま残してしまう方法は、横暴とみなされます。それは、意見を発表し、異なる意…

会議は頻繁に定期的に行われます。雰囲気はインフォーマルでも、議題からはずれないようにしたり、必ず議長を通して発言したり、といった基本的なプロトコルは守られます。会議は、徹底した討論を行い、決議をするために開催されます。これはなかなか疲れる…

監督会は、アメリカやイギリスでは株主がもっているような多くの権限を有しています。株主からの干渉については、経営陣はしっかり保護されています。また合併や買収に関する決定は、株主よりも経営陣に任されています。独立企業のオランダ人管理職は、他の…

スペインでは人間関係は親しみやすく、愉快でさえあるのですが、同僚意識というものは、ほとんどありません。職場の人間関係は、ヨコではなくタテの関係です。同僚に対して感じる気持ちを表すのに最もよく使われるのは、「ライバル意識」でもなく、「競争心…

外資系企業の中には、給与をどんどん増やしていく代わりに、将来有望な社員を対象とするインセンティブとして、研修や教育を受けるための補助金を出しているところもあります。今のところ学歴によるエリート層というものは存在していません。イエズス会系の…

最近のように経済が急速に成長するまでは、スペイン人にとって野心をもつチャンスはほとんどありませんでした。サクセスストーリーが生まれるような文化ではなかったのです。自分に与えられたそこそこの仕事や地位、身分に満足していたのでした。仕事を確保…