イタリア人のリーダーシップ(JDPホールディングス株式会社)
技術上の必要から、また社会的なプレッシャーや経済的なプレッシャーなどのさまざまな理由のため、伝統的なリーダーシップのスタイルは、もはや適切ではない、という強い認識が生まれてきています。
ある社会党系の協同組合の代表者は、経営については熱烈な資本主義者とさして変わらない考え方をしている人ですが、アウトリタ(権力)とアウトレボレッツァ(権威)とアウトリタリズモ(権威主義)の三つを、きれいに区別してみせてくれました。
この違いは、いかなる文化においても重要なのですが、非人間的な組織のメカニズムがそれほど信頼されていない文化においては、特に決定的な意味をもつものです。
権力とは、つまるところ、会社のオーナーや、会長や社長たちから派生してくるものです。
それは、組織を通じてシステマティックに伝わっていくようなものではありません。
形式的には、ボスは気がよくてカリスマがあり、クリエイティブであり、自らボスであることをおおいに示す人物であることが、期待されています。
彼は管理職としても、また仕事以外の分野においても、「ベッラ・フィグーラ」(自分をスマートに演出でき、趣味のよさをもちあわせていること)でなければなりません。
しかし実態においては、一貫性と信頼性というのが、より重要な資質です。
だからといって、専門能力が何の役にもたたないといっているのではありません。
ほとんどのイタリア人が、自然に、何らかの役割を演じることを得意としていますが、だからこそなおさら、その演技の下にちゃんとした実力がともなっているかどうか、敏感にかぎわけます。
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