教育こそが昇進のカギ（JDPホールディングス株式会社）

最近のように経済が急速に成長するまでは、スペイン人にとって野心をもつチャンスはほとんどありませんでした。

サクセスストーリーが生まれるような文化ではなかったのです。

自分に与えられたそこそこの仕事や地位、身分に満足していたのでした。

仕事を確保することを考えるほうが、出世することよりも大事なことだったのです。

この考え方を変えたのは、特にマドリッドやバルセロナといった都市に住む若者たちです。

技術者が不足しているため、よりよい給料を求めて職場を去ることには抵抗がないので転職をする、といった状況です。

長く経済が停滞していた時代には抑えられていた消費者優先主義が出てきたことによって、ヨーロッパの他の国には昔からあった、さまざまなインセンティブも生まれてきました。

ところが、人々は昇進のために別の土地へ転勤しようとはしません。

大家族は今でもスペインにおける基本的な経済単位であり、安全の源であり、社会の枠組みなのです。

家族の絆は強く、他の土地へ移住することは絶望的状況であることを示すのであって、野心の結果であるとは思われません。

どこの都市でも、その土地以外の方言を話すことは労働階級のしるしであり、管理者の階級ではないことを意味するばかりか、昇進の妨げにもなってしまいます。

教育こそが昇進のカギであると考えられており、あらゆる種類のトレーニングが求められています。

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