開放的で通風第一主義

温暖多湿の気候に規定されて、日本の家は衣服と同様極めて開放的で通風第一主義である。

日本では家を建てるのに「夏を旨とすべし」という原則がある。

それは人類にとって寒さを克服する工夫は暑さを押えるよりやさしいからである。

氷河時代に発生し発展してきた人類は寒さに強いが暑さに弱い動物である。

なるほど人類の分布に上限では平均気温30度を超すような所には住めぬが、下限では零下50度のベルホヤンクスのような町もあるほどだ。

海洋性の日本の冬は寒いといってもしれている。

こたつや火鉢でもしのげるが、夏のむしぶろのようなウェットな暑さは全く防ぎようがなかったのである。

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