職場の人間関係はタテの関係（JDPホールディングス株式会社）

スペインでは人間関係は親しみやすく、愉快でさえあるのですが、同僚意識というものは、ほとんどありません。

職場の人間関係は、ヨコではなくタテの関係です。

同僚に対して感じる気持ちを表すのに最もよく使われるのは、「ライバル意識」でもなく、「競争心」でもなく、「嫉妬心」です。

人が成功するのは、ふつう実力や実績よりも、運がよいからであって、物事がいいほうに影響したからだと思われます。

出世は、おそらくその人が上司に巧みにとりいったせいか、または上司と親戚であるからであって、努力の結果ではない、とみられがちです。

昇進は、より大きな責任をもつことではなく、特権をもつ地位や楽な生活へ、一歩近づくことだと思われています。

成功者は、自分の実績をひけらかすのがふつうです。

厳格で貧しい独裁政治の時代には、あからさまな成功は、人々からよけいな注目を集めることになりました。

十年たって人々の間に幸福感が広まってくると、今度はお金を稼いでいるとまわりに思われたい、と強く願うようになりました。

たとえば、ドイツ車、高価な家、上等の服、アシスタントや秘書などの取り巻きを従えること、などです。

はやりのビジネス雑誌に特集されることが、今では最高の称賛となってきました。

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