日本家屋の特色(JDPホールディングス株式会社)

湿潤と暑熱をいかに緩和するかが日本家屋の特色となっている。

屋根の傾斜が急なのは南方多雨地帯と同じように排水をよくするためである。

屋根や窓に必ず長い庇を出すのも雨の降り方の多様性を示すものである。

日本の雨はまっすぐ降ることはまれで横から容赦なくなぐり込むから「庇」がなければ畳の生活はありえない。

また縁の下があって土間と第一階目の床が一段と地面より高まっているのも、土の湿気から遠ざかろうとする、家屋の生理である。

屋根をわらや瓦でふくのも通風のためである。

わらぶき屋根は超断熱材であり、太陽の日射をさけ、室内の温度の逃げるのを防いでいる。

日本人の夏の暮らしは畳の上で、浴衣がけ、うちわを片手に、すだれを通して、庭の木立ちや、遠い空の白い雲を眺め、風鈴や篁の水音、鈴虫の声を聞きながら、五感を通して涼しさを感じてきたのである。

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